我が子をバイリンガルに育ててきて分かった事
先日、小学校に入学したての長男の土曜参観日がありました。
その日は、現代の日本の私学小学校ならではの”一年生からの英語教育”を参観でき、お金を出すとこんなにも素晴らしい教育が受けられるのかと目の当たりにした武者小路カオリです。
我が家は、国際家族です。
夫がフランス語話者なので、バイリンガル子育てをしています。
私は自身は、日本人の家族の出身なのでバイリンガルの子供がどの様に育つのか、もしくは、どうするとバイリンガルになれて、どうするとバイリンガルになれないのかを知りません。
というか知るはずもありませんでした。日本語のみで教育を受けて来たので。
実際に自分が経験しないとわからない事で、正解はなくて成功例とか失敗例を人から聞いたり実践したりすることでわかってくるものであることは、6年親をしていてわかってきました。
もちろん、まだまだ日本語すらしっかり話せない小さな子供なので、まだ伸び白とか可能性に大いに期待しています。
これまでにわかったバイリンガルの子供がどうやってバイリンガルになるのか、6歳と2歳の子供を育ててきて気がついたことをまとめてみようと思います。
- ハーフの顔をしていても外国語は体内にはインプットされていない
我が子はそんなに外国人色が強くない顔をしているのであまり感じませんが、ハーフの子って生まれた時から喋れる印象ありませんか?私もそう思ってましたが、顔だけです。生まれ育った環境が使用する言語を左右します。
- 生まれたての時から外国語を話しかける効果
6歳の長男は、生まれた時は私の実家に住んでいて外国人夫も私の両親を気にしてフランス語で話そうとしていませんでした。
そのせいでか、長男はなかなかフランス語を話そうとしません。彼の父がフランス語で話しかけても返事は日本語。という状況です。ということは、聞きとりは出来るということで日本語しか話さない子供に比べると外国語を理解できるというアドバンテージはある事になります。
長男のフランス語を面倒臭がる態度を見て、自分が遠慮したせいで長男が話さなくなったと気づいた夫は、2歳の次男にはフルでフランス語で話しかけていくようにしました。
するとどうでしょう・・・
次男は、2歳の誕生日近くから言葉数が増え、私には日本語で、夫にはフランス語で返事が出来るようになっていたのです。
もちろん、2歳の子供が話す言葉なので限りはありますが、何がすごいかというと、2語並べられるのです。
- Oui Papa/ウィ、パパ(はいパパ)
- Non Papa/ノン、パパ(いいえパパ)
- Merci Papa/メアシ、パパ(ありがとうパパ)
- Pardon Papa/パードン、パパ(ごめんパパ)
え、こんなん、パパがセットになってるだけやん?
と思われるかもしれませんが、私もたまにフランス語で話しかけるようにしていますが、ちゃんとパパの部分をMaman(マモン)に置き換えて返事してくるのでこれは確かにフランス語を使用するための自分の言語として確立してきていると言えます。
- どれだけ子供と触れ合っているか
長男が生まれた時、夫は仕事がかなり忙しく、家に帰っても長男は寝てしまっているのが日常茶飯事でした。このせいもあり、長男と夫の触れ合いが少なくフランス語が伸びない結果を招いたと言えます。
それに比べて次男が生まれた時の夫は当時忙しかった仕事をやめ、マンション購入して私の実家から離れて在宅ワーカーになり、すでに長男の幼稚園の送り迎えを担当していました。(その頃から長男のフランス語のスキルも上がってきました)次男は、私の職場復帰に伴い保育園に通いだしましたが同じく夫が全て送り迎え。その甲斐あり、次男が長男よりもバイリンガルっぽくなってきています。(がんばれ長男!)
- 同じ種類の子供を探す
長男を見ていて、フランス語を話したくない理由が少しずつ分かって来ました。
日本語がペラペラなパパに、何で無理してフランス語を話さないとあかんのや?
パパは日本語を分かってるはず。
そんな事を考えていたのでしょう。ある日、夫が長男にフランス語の単語を何度も何度も繰り返し教えていました。流石に覚えただろうと思って確認したら間違った言葉を言うなど分からない長男。夫もイライラしてきて終いには「もう諦めようかな」とポツリ。
イヤイヤ、あかん!!と頑張り続けたけど、何か様子がおかしい。
え?分からないフリ?!
そう、長男は分かっていても分からないフリをして、夫を諦めさせ様としていたようです。
(ずる賢っ!!)
夫の根気勝ちで、何故覚えられないのか問い正したら
恥ずかしいから…
なるほど、そんな事を思っていたのか。
そこで、京都にはフランス人学校があり、その近所の公園にフランス語圏の子供達がたくさん遊んでいるとの情報を得た私達親子。長男次男連れてその公園へ行って見ると…
長男の目の色変わったー!!
大声で子供達がフランス語で遊んでいるのを見た彼は、その子達と遊びたくて近寄って彼らを眺めてニヤニヤ(笑)
結局その子達は大きかったので、仲間に入る事は出来ませんでしたが、別の場所で同い年のフランス人ミックスの男の子と仲良くなって遊んでました。
子供って展開速っっ!!
これでフランス語が話せる様になるね♪♪
ルンルン♪♪
親も嬉しい物です。
…近寄って話してるの聞いてみたら。
日本語…
ガーン笑笑
ここで言いたかったのは、子供が自分がどういうルーツがあって、何故外国語も話すのか、と言う疑問から、自分は1人ではなくて他にも同じ様な子供(ポイントは子供という事)がいるって事を分かるところからのスタート、という事です。
- 親が努力
結局は子供が小さいうちは親がその環境を作らないとなって欲しい様に子供は成長しませんよね。だから、親が努力!!
友達を見つける所までレールをある程度引いてあげたり、その言葉を何のために使うのか、使ったらどんな素晴らしい世界があるのかを分からせてあげる事は親の役目ですよね。
- 早くから世界を見させる
長男は、3歳でヨーロッパに行き外国を体験させました。飛行機に乗った瞬間から外国。
日本語が通じないそんな世界をわからせてあげる事が外国語に興味を持つ良いきっかけになります。
“そもそも、何故インターナショナルスクールに入れなかったのか”
私学に入れて更に納得したのですが、私学の学校は親も一緒に勉強につき合わせて遅れをとらないようなシステムになっています。
そして、勉強時間も地域の公立小学校なら5時間目までのところ、すでに6時間目まであり、宿題の量も結構あります。
毎日、親が必死になって宿題を見てあげている状況です。
ここまでするから、塾もはっきり言って行く必要がないし、英語も一年生からすでに本格的に使える英語を教えているので塾に行く必要もありません。
塾に行く時間をフランス語の勉強に充てる事が出来るとわかってきました。
私学を目指すにあたって、
- 塾などで補習する必要がないように、
- バイリンガル(フランス語)教育に専念できる環境を整えるために
ということに念頭を置いて準備してきました。
どの道、子供に良い思いをさせる為には親の努力が必要ということになってきます。
まとめると、
顔が外人、ハーフなだけでは、バイリンガルは一夜にしてならず。
簡単には育たないということです。
とにかく親の努力です。